サリドマイドと信濃毎日新聞 長戸文秀記者

長野・信濃毎日新聞平成141125日 

「サリドマイド錠家庭管理困った」

かつて悲惨な薬害をおこしたサリドマイドを、一部の医師ががん治療目的で海外から個人輸入したり、違法製造した物を使用するなどして県内にも出回り、購入した家庭に放置されたまま、処分に困っているケースが出ている。サリドマイドは一九五〇年代後半に睡眠薬などとして売り出されてから、服用した妊婦が障害のある子どもを出産するという薬害を出した薬。厚生労働省も使用実績などについて調査に乗り出す方針を表明している。

 昨年1113日、東信地方の病院で、同地方に住む72歳の女性が末期膵臓(すいぞう)がんと診断された。「余命六ヶ月」と医師から聞かされた娘(43)は、東京都内の大学病院の紹介で今年三月上旬、がん治療に効果があるとされるサリドマイドを使用している静岡県内の病院を訪ねた。

 この娘は、病院の医師からサリドマイドによる治療について説明を受け、約一ヶ月間で計40日分120カプセルを、別の鎮痛剤と一緒に四〇万円で購入。女性はサリドマイドを服用し、その後、東信地方の病院へ転院したが、五月中旬に亡くなった。

 遺族の元には未使用のサリドマイドのカプセル50錠(計五グラム分)が残った。瓶には「厳重管理をお願い申し上げます」との注意書きがあったが、カプセルには薬品名や製造番号もなく、外に出してほかのカプセルと交ざった場合、判別しようのない状態だった。使用期限も記されていなかった。

 このカプセルは、東信地方の女性を治療した医師が、知人の元製造薬会社研究員を通じて兵庫県内の化学薬品メーカーに製造を依頼した約七7.8キロ(約七万八千カプセル)の一部。同県は今月五日、メーカーに回収命令を出していた。遺族は新聞報道でその事実を知ったが、いまだ医師やメーカーから連絡はない。「一体どうすればいいのか・・・」。釈然としないまま、残されたカプセルの処理に困惑している。

 国内で承認されていない医薬品を販売することは認められていないが、法律上、医師が未承認の医薬品を個人輸入し、患者の同意を得て使うことまでは規制されていない。販売・製造が禁止されているサリドマイドの製造を発注した同医師は「医薬品ではなく化学薬品と認識」として使用や、製造の違法性そのものに反論し、回収命令に対しても「不満だ」と話す。

 亡くなった女性の遺族によれば、この医師から国内で製造されたという説明はなかったといい、同医師は「どう説明したかは覚えていないが、薬として承認されていないことは社会常識として分かるはず。製造した国や販売が禁止されていることなどは説明の必要もない」と語った。

 厚労省によると、サリドマイドは国内での生産が禁止されているが、2001年度は約156000カプセルがブラジルなどから輸入されており、「残ったまま家庭内で放置されているカプセルは多いのでは」とサリドマイド薬害被害者らでつくる財団法人「いしずえ」(東京都)の間宮清事務局長はみている。

 同事務局長は「ほかの薬と誤ってのんでしまったり、医師の管理が行き届かない非合法市場に流れたり、犯罪に使われれば大変なことになるのに、サリドマイドの回収や処分は患者や家族の手に委ねられている。回収や管理に対する規則も一切ない」と問題点を指摘。サリドマイドの使用や管理、流通の実態解明と、早急な対策が求められている。

 


この女性患者が私どものところに治療に訪れたのは紛れもない事実です。日本の最高学府の付属病院の助教授の方から現在の医学水準からするとどうにもならない状態で、サリドマイドしか現状を打破する方法が無いのでよろしくお願いしたいという紹介状を持って来院致しました。この記事に関してあまりにも事実をねじ曲げ自分の頭で構成した通りに書いており、新聞記者として一番やってはいけない事すなわち事実を証明する裏がないことで全くのでっち上げの部分が多い記事であるといえます。しかも電話で強引な取材であり、回収命令の出た後マスコミ各社から取材依頼が殺到しており個々の取材に応じられないときに書かれたものである。

県内にも出回り、購入した家庭に放置されまま、処分に困っているケースが出ている

 「県内にも出回り」ということは多数のサリドマイドが長野県に出回っているような感があるが、実態がつかめないと訴えている現状でこの表現は全く不適切であろう。「購入した家庭に放置されまま、処分に困っているケースが出ている」家族がサリドマイド治療を希望され患者さんと来院入院治療しました。さらに地元に帰り、地元の主治医の元で治療の継続を希望したため主治医の承諾を得てサリドマイドを処方しています。主治医から電話亡くなったという知らせも入り、サリドマイドの処置はどうしたらいいかと相談を受けています。その時焼却処分にしてくださいと主治医にはお願いしてあります。カルテにもそのような記載があり、死亡年月日もあわせて記載されています。主治医から連絡がなければ分からないことです。あまりも作られた「困った」話です。読者受けをねらった作り話です。この件に関して全く電話取材中質問はありませんでした。

1ヶ月間で計40日分120カプセルを、別の鎮痛剤と一緒に四〇万円で購入

 サリドマイドは当時30カプセルとセレブレックス30カプセルで五万円いただきました。通常の一月分です。倍量飲めば半月分です。

カプセルには薬品名や製造番号もなく、外に出してほかのカプセルと交ざった場合、判別しようのない状態だった。使用期限も記されていなかった。

 処方箋により調剤された薬剤は、特定人の特定疾患にのみ用いられ、一般に流通することのないものであることにかんがみ、薬事法上の医薬品には該当しないとこととされている(昭和三六年二月八日薬発四四)という項がある。常識的には自分に処方された薬は自分できっちと管理し、他人の手に渡さないというのが医薬品を服用する人の最低限の常識ですよという意味ととらえることができよう。非難中傷のための文章で、医薬品に対する無認識を自ら曝露している表現と思います。

遺族は新聞報道でその事実を知ったが、いまだ医師やメーカーから連絡はない。「一体どうすればいいのか・・・」。釈然としないまま、残されたカプセルの処理に困惑している

患者さんがお亡くなりになったとき主治医の先生からその旨ご報告がありました。その際残ったサリドマイドは焼却処分をお願いしました。どうすればいいかは地元の主治医と相談済みだと解釈しています。本当に困っているなら入院していた病院(地元の病院・我々の病院)に尋ねれば事は済むはずです。新聞報道を知らされて、後日郵便で返却を打診しています。返事は下記の如くです。「先日は、ご連絡郵送でありがとうございました。母も亡くなって7ヶ月立ちました。その節はお世話になりました。亡くなってから電話でサリドマイドがまだあるのでどうしたらいいのかを聞いた時、そちらで処分して下さい。と言われましたが、処分に困っていました。ご連絡し頂いてありがとうございます。諸費用を少額とかいてありましたが、どのようになるのでしょうか?こちらには50粒あります。セレブレックスもあります。金額の高価な物ですので回収ということは、返金してもらえるのでしょうか?薬事法違反と言うことで、騒がれていますが、日本で認可されていないと言うことは、私は聞きました。そのために母が亡くなったとは考えていません。ただ、このままサリドマイドを持っていていいのかと不安でした。ご連絡お待ちしています。」

 その後サリドマイドは戻ってきませんでした。返金額にご不満だったと思います。

この医師から国内で製造されたという説明はなかったといい薬品の生産地まで通常の日常診療上は説明しません。

ほかの薬と誤ってのんでしまったり、医師の管理が行き届かない非合法市場に流れたり、犯罪に使われれば大変なことになるのに、サリドマイドの回収や処分は患者や家族の手に委ねられている。回収や管理に対する規則も一切ない

 先にも述べた如く医薬品は一度処方された場合、処方された患者さんの管理となり、世間一般常識で対処しなさいということになっています。悪く考えればいくらでも悪くは考えられます。それでは世のなか回っていきません。麻薬を例にとっても、この団体の方はサリドマイドを麻薬並みに扱うことを要請しているようですが麻薬も上記の取り扱いとなります。残った麻薬は病院としては返還要求致しません。個人処理の問題となります。その後残ったものに関して「ほかの薬と誤ってのんでしまったり、医師の管理が行き届かない非合法市場に流れたり、犯罪に使われれば大変なことになるのに、麻薬の回収や処分は患者や家族の手に委ねられている。」といえます。受益者負担が医薬品にもあると私は考えます。つまり責任をもって自分で管理し余ったものは医療機関に返還する。ここまでは患者家族の手にゆだねられていることは当然であり、医療機関・行政が強制的に何かできる問題ではありません。

このような三文記者による三文新聞社の三流記事を基に、兵庫県薬務課は回収命令書を書きなさいと命令しているのです。しかもこの記事は回収命令が出された115日以降20021125日に掲載されたものです。いかに兵庫県が回収命令を捏造しようとしていたかが、回収命令を出したあとの新聞記事まで利用しようとしていたことでよくわかります。